auの「povo」が新プランに移行
2021年9月13日、auの新料金プラン「povo」において、今までのpovoは1.0とし、今後「povo2.0」とする新プランが発表されました。
- 基本料金0円
- 通信容量や通話など、使う分をゼロからカスタマイズ
- 利用期間ごとに都度使いたいプランを契約
- 旧プランのpovo1.0は新規契約終了、継続利用は可
というプランで、自由度の高さと三大キャリアでありながら「基本料金0円」という大胆さが話題を集めています。
今回は、現在povo(povo1.0)を利用している私の目線から
- povo2.0のメリットとデメリット
- povo2.0がオススメな人、オススメできない人
- povo1.0の人が2.0に切り替えるべきか
ということを解説していきたいと思います。
MVNO→povoに変えました 2021年の3月からスマートフォンの通信プランにおける料金体系が一変しました。 ドコモのahamo、auのpovo、ソフトバンクのSoftbank onLINEという、税抜~3000円で通信量2[…]
はじめに結論
povo2.0は
- 万人にはオススメできないプラン
- 考えるべき点が多くなる
- povo1.0の方が使い勝手が良い
- 現時点では不安点が多い
と考えています。
その上で、自分は
- povo1.0の利用を続け、当面2.0への移行は見送る
ようにします。
povo2.0の特徴
povo1.0のおさらい
povo1.0は
- 月額2728円(税込)
- データ容量は1カ月20GB
- 国内通話30秒22円(税込)
- 24時間データ使い放題220円
- 通話トッピングは2.0と同じ(後述)
povo2.0の基本的な特徴
- 基本料金0円
- 使いたいプランを都度選んで使う(トッピング)
- トッピングは半年に1つ以上利用必要(未確定)
というものです。データ容量もトッピングになったのが最大の特徴です。
以下のトッピングを1つも利用しなければ0円で契約を維持できますが、半年で1回以上の利用がないと契約解除になる可能性があるとのことです。
トッピングの内容
トッピングには、
- データトッピング
- コンテンツトッピング
- 通話トッピング
の3種類があります。
通信トッピングは
- データ1GB追加 / 7日間:390円
- データ3GB追加 / 30日間:990円
- データ20GB追加 / 30日間:2700円
- データ60GB追加 / 90日間:6490円
- データ150GB追加 / 180日間:12980円
- データ使い放題 / 24時間:330円
コンテンツトッピングは
- DAZN使い放題パック7日間:760円
- smash.使い放題パック24時間:220円
通話トッピングは
- 5分以内通話かけ放題 / 1カ月:550円
- 通話かけ放題 / 1カ月:1650円
いずれも税込みです。
povo2.0のメリット・デメリット
メリット
- トッピングを追加しない期間の利用料が無料
- 60GB、150GBのデータ購入で1カ月あたりの利用料が下がる
- DAZNを7日間単位で利用できる
主に料金面のメリットが大きいです。また、人によってはDAZN週単位利用はメリットになるでしょう。
トッピングがデータも含めたフルカスタマイズになったことで、高速データ通信を必要としない人は、無料~で通信を維持することができます。
また、90日間60GB、180日間150GBの単位でデータを購入すれば、30日当たりの利用料が2163円になります。
特に180日150GB単位では、30日当たり2163円・25GBで利用できるので、従来の月額2728円に比べたら1カ月当たり500円以上安く利用できることになります。
デメリット
- 基本料金時の通信速度が128kbps(povo1.0は1Mbps)
- 事前に利用するデータ量を予測しないといけない
- 24時間データ使い放題が値上げ
- 都度アプリで操作する必要性
- povoのサポートは最弱なのに契約は複雑化
- 契約の長期化
- Simカードを交換しなければならない
- LINEの年齢制限が利用不可に
- auの各種割引等が適用除外に
基本料金時の通信速度が128kbps(povo1.0は1Mbps)
データトッピングを利用していないときの通信速度が128kbpsになるのがいちばん痛いです。
128kbpsはほとんど使い物にならず、アプリ決済も怪しくなる状況です。
povo1.0の場合は毎月20GB使い切っても1Mbpsで使えるので、画質を下げれば動画の再生もできますし、Twitter・LINE・アプリ決済等も難なく利用できます。
そのため、povo2.0をメインに使うには常に「データトッピングを購入し、使い切っていない」状態をキープする必要があります。
事前に利用するデータ量を予測しないといけない
事前に利用するデータ容量を予測するのは困難だと思います。
なので、30日から長くて90日、180日の期間で利用するデータ容量を事前に予測して購入せざるを得ないので、個人的には不便に感じます。
30日分のデータ容量を都度買うようでは安くならないうえに使い切ったら上述の128kbpsになりますからデメリットの方が大きいと思います。
24時間データ使い放題が値上げ
基本料金が下がった分、24時間データ使い放題が税込み110円高くなりました。
これも悩ましいところで、データトッピングを長期契約で安くしても、その分24時間使い放題を利用した分だけ、費用が上乗せされてしまいます。
都度アプリで操作する必要性
これはデータを使い切るか期間が終了すると、都度アプリを操作して契約しなおす必要があります。
現状、自動更新は入らないとのことなので都度購入です。
auのアプリケーションはとてもショボいです。これはpovoもaupayも共通して言えることです。
それを都度操作させられるということで、余計なストレスを生む可能性があります。
povoのサポートは最弱なのに契約は複雑化
povoのサポートは最弱です。貧弱なAIチャットのみで、これはahamoやLINEMOにも大きく劣ります。
そのような状態でシステム・契約を複雑化させることで、正直何が起こるか分からないというのが正直な感想です。
契約の長期化
安さを求めて3ヶ月・6ヶ月単位でデータを購入するとそれは3ヶ月・6ヶ月の契約を結んだことに等しいです。
契約が長期化することも望ましくないですし、データ容量を長期間にわたってマネジメントするのも手間が大きいと考えています。
まだpovo2.0になって通信等の品質がどうなるかも読めていませんので、安易に長期間の契約を結ぶのは微妙かなと思います。
Simカードを交換しなければならない・LINEの年齢制限が利用不可に
povo2.0はSimカードを交換しなければ使えないそうです。povo1.0はauから移動する際はSimカードはそのままで利用できました。
これによって通信の品質が変わるかは予想できませんが、サービスとしてpovo1.0とは別物であると認識することはできます。
それに伴い、LINEの年齢制限が利用不可になりID検索、一部オープンチャットへの参加ができなくなります。
これはもうMVNOなのでは、とは思います。
auの各種割引等が適用除外に
私はあまり関係ありませんが、家族割などのauの各種割引が適用外になります。
まとめ
安易には勧められない
基本的には安易に、万人に勧められるサービスではないと思いました。少なくとも、
- 通信の質が分かっていない
- サポート、アプリの質も分かっていない
- 長期間契約しないと安くならない
- 制限時の128kbpsでは何もできないに等しい
という状態だと、一部のニーズがハマった人以外はまら利用しない方が無難だと思います。
全体的にはリテラシーが高いサービスです。
auとしては「シンプルなワンプラン」でahamoに対応するのは捨てて、シンプルなプランは系列にUQに回すのかなと感じています。
自分も利用するつもりはない
そのうえで自分も利用シーンがハマらないので引き続きpovo1.0を利用し続けようと思います。
私は毎月15GB~20GB前後を使います。
そのため、20GB使い切っても1Mbpsで通信できるのはありがたいですし、24時間使い放題も220円なのも利便性が高いです。
あとは「30日は1カ月じゃない」「180日は6ヶ月じゃない」ということも個人的には微妙で、これは家計管理の観点からめんどくさくなるからです。通信費は固定費として管理したいという思いがあります。
ただし、povo1.0はめちゃめちゃ良いサービスだと思います。au的にはpovo2.0が本命で、1.0は下火になるんだろうと思いますが、サービスはなるべく長く継続してほしいと思います。