新チームの門出。「川崎ブレイブサンダース vs アルティーリ千葉」観戦レポート

アルティーリ千葉が始動

千葉県千葉市を本拠地に、2021-22年シーズンからBリーグに新規参入するアルティーリ千葉。

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はじめての対外試合が9月11日に川崎市とどろきアリーナにて、川崎ブレイブサンダース主催のプレシーズンマッチ(練習試合)として行われました。

私も現地観戦できましたので、その様子や感想などをご紹介いたします。

ほぼ満員のプレシーズンマッチ

川崎ブレイブサンダースは2021年の9月に、以下の2試合のプレシーズンマッチを主催しました。

  • vsアルティーリ千葉(11日)
  • vs横浜ビー・コルセアーズ(12日)

私は11日のアルティーリ千葉戦に行きました。会場は収容人数が50%未満にしなければならない制限があるものの、ほぼ満員。予想ですが2000人前後のお客さんが来場したのではないかと推測できます。

  • 千葉の大塚選手が昨シーズン川崎に在籍
  • 話題の新設チームを一目見たい
  • どちらも首都圏チーム

など、様々な条件が重なりましたが、プレシーズンマッチで多くのお客さんを集客できる川崎ブレイブサンダースの人気の高さ・集客面の強さを感じました。

コロナ前は1試合平均5000名近くの観客を集客できるまでに成長しましたし、新しいアリーナができたらもっともっと集客を伸ばすんじゃないかと期待できます。

アルティーリ千葉、やはりカッコイイ

おそらくチームが目指しているところだと思いますが、アルティーリ千葉はやはり「カッコイイチーム」だなと思いました。

この日お披露目となったユニフォームはホーム版を着用。

ブラックネイビーをベースにチームロゴ・背番号・スポンサーマークが白で統一されており、とてもスタイリッシュな印象を受けました。

筆者撮影:大塚裕土選手

余談ですが、アルティーリ千葉のユニフォームの胸には親会社の「アトラエ」のロゴが掲載されています。

「アルティーリ」と「アトラエ」はそれぞれ、

  • 「アルティーリ」:エスペラント語で「魅了する」「惹きつける」
  • 「アトラエ」:スペイン語で「魅了する」 「惹きつける」

という、同じ意味を持った言語です。

そのため、ユニフォームの胸に掲出された親会社のスポンサーロゴは、チーム名と同じ意味になるのです。

個人的にはここがツボで、とてもお洒落な発想だなと思いました。

試合の感想

B1最上位・川崎の高すぎる壁

試合は91-56。35点差で川崎ブレイブサンダースがアルティーリ千葉を下しました。終始川崎が「圧倒した」と言って差し支えないと思います。

2021年の天皇杯優勝チームでBリーグチャンピオンシップベスト4。

やはりB1最上位は積み重ねたものが違います。特に川崎ブレイブサンダースのスタメン

  • 藤井祐眞
  • 増田啓介
  • ニック・ファジーカス
  • 長谷川技
  • ジョーダン・ヒース

の5人および篠山竜青選手は昨年以前から所属していたこともあり、全員が迷いなく「やることをやっている」という印象でした。

特に藤井選手の十八番である激しいディフェンスは最初からフルスロットル。アルティーリ千葉の和解ガード陣は最後まで苦しみ続けました。

その上で新加入の鎌田選手に回して打たせたり、同じく新加入のサトルマエタ(前田悟選手)が順応性の高さを披露したりと、プレシーズンマッチとしてやりたいことはほぼほぼ完遂していた印象でした。

もちろん個人のスキルとしても日本最高クラス。

新設チームというレンズ越しに見るB1最上位の壁はとてつもなく高いものでした。

そして、個人的に今年の川崎は行くんじゃないかという雰囲気の良さを感じました。

現時点でも優勝候補。今後ガードの新外国人であるマット・ジャニング選手がハマれば本命に躍り出るんじゃないかと感じました。

見せ場も作れたアルティーリ

一方のアルティーリ千葉。

エース外国籍のレオ・ライオンズ選手が激しいマークに合い、当初のゲームプランが上手くいかなかった印象です。ライオンズ選手は結構フラストレーション溜まっていましたね。

(逆に言えば、川崎がライオンズ選手をマークすれば大丈夫だろうと思ってる雰囲気だった)

その中でも

  • 大塚選手がスリーポイント4本で12得点
  • 藤本選手も超ロングブザービーターを含む10得点

などの見せ場を作ることができました。

ライオンズ選手や大塚選手、岡田選手や小林選手などのベテラン勢がチームの軸になるのは間違いないですが、上述の藤本選手や、ファジーカス選手を上手くかわして得点した紺野選手など、若手選手の「活きの良さ」も感じることができました。

さすがに川崎ほどのプレッシャーをB3B2で受けることはまずないと思いますから、この経験を持ち帰って、天皇杯・B3リーグ戦に活かしてほしいと思います。

「大塚選手壮行会」のような雰囲気

この試合は全体的に「大塚選手壮行会」のような、温かい空気感が漂っていました。

アルティーリ千葉の大塚裕土選手は昨シーズンまで川崎ブレイブサンダースに所属。

人気の高い選手でもあり、「両チームの大塚選手ファン」も多かったですし、川崎ブレイブサンダースの選手からも「お帰りなさい!」という雰囲気が感じられました。

実にハートウォーミングな会でありました。両チームのファンは楽しめたのではないかと思います。

来年もこのカードの開催に期待

とても楽しかったので、ぜひ来年もこのカードで開催してほしいなと思いました。

とりあえず緊急事態宣言等が明けたらブレイブサンダースオリジナルのクラフトビールを飲みにとどろきアリーナに来たいと思います。