アリーナの新設ラッシュに沸くBリーグ
日本のプロバスケットボールリーグであるBリーグでは、現在、各チームの会場とするアリーナの「新設ラッシュ」が起こっております。
(正確には新設「計画」または「計画の噂・情報」ラッシュ)
これは、2026年~27年のシーズンからからリーグを刷新することに伴い、会場となるアリーナ対して、新たな要件が加わったことによるものです。
今までは市民体育館などで行われていたので「試合はプロ」「会場はアマチュア」という状況でしたが、今後は「会場もプロ仕様にしようぜ」というものです。
基準となる仕様については以下の記事にまとめてありますので、ぜひご覧ください。
現状で新B1基準を満たしてるアリーナ
さて、今回の記事では上記の「新設アリーナ基準」を満たすアリーナがあるのかを考えていきたいと思います。
まず、Bリーグチームのホームアリーナにおいて、現状のままで 新B1のライセンスを取得できるのは琉球ゴールデンキングスの本拠地である「沖縄アリーナ」だと思います。
プロバスケットボールである琉球ゴールデンキングスの興行を目的に作られた沖縄アリーナは、
- 8000席以上
- VIPルームが豊富
- 飲食の売店も完備
を兼ね備えており、まさに「新B1」「夢のアリーナ」の模範となるようなアリーナと言えるでしょう。
微妙なラインのアリーナ
次点として挙げられるのは仙台89ersがホームとして使用している「ゼビオアリーナ仙台」です。
筆者はまだ行ったことがないので、遅くても2022-23シーズンまでには行こうと思います(弱気)。
- 5000席の座席
- VIPルームである「ロイヤルボックス」
- 常設の売店スペース
- 広々としたホワイエ
を兼ね備えたアリーナはオープン当時から「スポーツビジネスに特化したアリーナ」と言われ、話題になっておりました。
こちらも、カタログスペックの上では新設アリーナ基準を満たしていると考えられます。
しかしながら、ゼビオアリーナ仙台は民間の施設であり、運営するゼビオグループは当然Bリーグ・仙台89ersとは別の会社・組織になります。
そのため、ゼビオアリーナ仙台に対して仙台89ersがどれだけ主導権を持てるかという部分が判断できるので、あえて「次点」と表記させていただきました。
当然コンサートをはじめとした他の用途においても人気が高いアリーナだそうです。
それ以外はなさそう
上記以外のホームアリーナはほぼすべて、エンタメやプロスポーツの興行ではなく、市民利用を前提とした「体育館」だと思います。
また、新設アリーナ基準に含まれている「常設の飲食売店」「貴賓室・VIPラウンジ」を設置したホームアリーナは、筆者の認識においてはまだ確認しておりません。
また、
- 北海きたえーる(レバンガ北海道)
- アダストリアみとアリーナ (茨城ロボッツ)
- おおきにアリーナ舞洲(大阪エヴェッサ)
などはコンサートや展示会等のイベント利用も想定されており、座席数としても十分なアリーナですが、少なくとも水戸・舞洲に関しても、VIPルームや飲食売店等の点で新設アリーナ基準を満たしてはおらず、改修か新設の必要があるでしょう。
きたえーるに関しても行ったことがないので断言できませんが、おそらく基準は満たしてないのかなと思います。
ちなみに千葉ジェッツが使う「船橋アリーナ」「千葉ポートアリーナ」も同様ですね。キャパとしては十分ですが、どちらも完全に「市民体育館」でありBリーグが定義するアリーナではありません。
この記事では、現状で新設アリーナ基準を満たしているアリーナが「ほとんどない」ことを指摘しました。
その上で、次回は「では、新設する計画はどれだけあるのか」ということについて調査していきたいと思います。